2016年10月31日月曜日

2016 北海道オーディオショウに行ってきた vol.1~B&W800D3編



CAVIN大阪屋の高級オーディオ試聴会がリニューアルされ、規模も大きくなった「北海道オーディオショウ」の、今年は第二回である。

まずは特別企画の「B&W800D3」について書いておく。
通常のブースは30分枠だが、ここだけマランツとB&Wの枠を繋いで60分構成となったのは昨年の「802D3、803D3」の特別発表会と同様。
しかし、せっかく繋いだ枠をわざわざ30分ずつに切り直して、マランツのSACDプレーヤーの新製品「SA-10」のデモを音決めの技術者に任せていた。

昨年聴いたヤマハの新スピーカーNS-5000も、デノンのPMA-SX11も、技術者然とした担当者が、どちらかというと野暮ったい系のサラリーマン姿で、技術的な説明の後に、ちょっとベタな色気を意識した選曲で音楽を聴かせていた。せっかくのいい音も、そのようには聴こえないから不思議だ。
今回のマランツもそんな感じだった。

空振り気味のマランツのパートをやり過ごして、B&Wのパートに移ると、オーディエンスの視線が集中して強くなり、部屋の温度が少し上がった。

仕立てのいいジャケット。
ストライプのニットタイ。
いつものデモンストレータが淀みのない、抑え気味のトーンで話し始める。
奇を衒わない、ストレートなクラッシク中心の選曲に自信を感じる。

昨年からリニューアルが始まった800系D3ラインのフラッグシップがついに登場ということなので、僕も期待はしていた。
しかし、昨年のデモでは小さい方の803D3が非常にいい音で、会場になっている200名ほども入りそうな宴会場でさえ充分な響きを見せていたし、大型の802D3との差も、確かにあるとは思うがほとんど誤差の範囲。
今年発表のフラッグシップ・モデルだって、そりゃいいだろうけど、アレ以上の完成度って出るのかという疑問があった。

果たして音を聴けば、まったく予想通りのいい音で、つまり803Dで充分ということだな、というのがよくわかった。
つまり単に予算に合わせてどれを買ってもいいというモデルラインで、これこそ工業製品というものだろう。
上級モデルのほうが音がいい、という先入観をあざ笑う余裕の企業姿勢にとりあえず敬意を表しておきたい。

vol.1「B&W 800D3」編
http://girasole-records.blogspot.jp/2016/10/2016-vol1b.html
vol.2「ネットワークプレーヤーへの換え時は来たか」編
http://girasole-records.blogspot.jp/2016/10/2016-vol2.html
vol.3「スピーカーの話をしよう」編
http://girasole-records.blogspot.jp/2016/10/2016-vol3.html

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