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今回の映像化で、『スター・ウォーズ』も『風の谷のナウシカ』も、この作品世界から非常に大きな影響を受けたんだなあと改めて認識できた。
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最近は真空管アンプに火を入れることも、めっきり少なくなってしまった。
それでも時々、いい音を聴きたいなあと思うことがあり、そんな時最近はスクリャービンに手が伸びることが多い。
それはこれを買ったからだ。
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尾城杏奈さんのスクリャービン・リサイタル1&2で、SACDである。
スクリャービンのピアノ曲を聴くなら、第1候補はもちろんホロヴィッツだろう。だが、ピアノ曲を聴きたい時、音質の良さを楽しみたい気持ちが勝ってしまい、SACDを探して見つけたのが、この尾城さんのCDなのである。
美人だしね。
流石のTRITONレーベルで空間を感じさせる録音はお見事。
演奏は、見た目のイメージを裏切る情熱と狂気のコール&レスポンス。思わずスクリャービンの広大な音世界に引き込まれる。
惜しむらくはブックレットの写真が2点ほどで、しかもモノクロであることか。せっかくの美貌だからカラーでもう少し掲載して欲しかった・・って、やっぱり美人だから買ってたんかい!
亡くなった原尞さんに導かれてポケミス版の『そして夜は蘇る』を読んだら、すっかりポケミスの装丁に夢中になってしまった。
幸い僕が住む街には、大きな書店があり、最近こんな書店も珍しいがそこにはいまだにポケミスのコーナーがあって、旧刊も含め割と充実した在庫がある。
行くたびに、眺めてニヤニヤしているだけというのもなんなので、ジャケ買いでこれを買った。
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真珠湾となれば、日本に生まれた自分にとってはまったく人ごとではない。
一度シンガポールに行った時、そうとは知らず入った博物館で、展示された大戦時の日本の所業に不意を打たれて、深く恥いったことは生涯忘れない教訓だ。
この物語からも同じような感慨を受けるが、それ以上に主人公の生き様が示す、自らを奉じた職業への、その身と分かち難いほど強い使命感に考えさせるものがある。
そして、だからこそ背負ってしまった重い喪失がどこまでもやるせない。
作者は、この重厚な物語に、これ以上ないほどふさわしいラストを用意した。
読み進めるにつれて、我がことのように救いを求めるようになった自分自身にも、それは福音だった。
心底この本に出会えてよかった、と思った。
逃げ場のない読書体験をもたらす本だが、この国に生きるすべての人に読んでほしい本だと思う。
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少し前に、北海道新聞のコラムでカフカの『掟の門前』が紹介されていた。
読んだことがなかったので、光文社古典新訳文庫で買ってみた。
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タイトルは『掟の前で』となっていた。
読めば、門前の方が内容に相応しい気がしたが、門自体が「思い込み」のメタファーであることを考えれば、『掟の前で』の翻訳意図も理解できる。
併録されている『アカデミーで報告する』も多様な解釈を許す短編で、『掟の前で』と併せて読むことで、カフカの人間あるいは社会に対しての基本的姿勢のようなものを、ぼんやりと形作っているように感じられた。
そしてその2篇を膠のように『変身』と繋ぎ止める『判決』。
この4篇でこの本は構成されている。
最も長い『変身』は何度も読んだ作品だが、今回もまた、以前とは全く異なる印象を残した。
直前、直後の読書、それまでの人生の経験。そういうもので本から感じ取る風景は全く異なるものになる。それが読書というものだと思う。
ところで、最近ニュースを騒がせているChatGPT。この優れたAIを使って読書感想文を書いた学生を処罰するというニュースが流れた。
カフカを読んで、しみじみとした人生の奥深さを覗き込んだ直後にこのようなニュースに接すると、まことにどうでも良いことに思える。
感想文に点数をつけて評価をすることが目的になっているからAIなんぞに書かれては困るのであって、教育の場での本当の目的は、読書感想文をクラスで共有して、人間の感性のしなやかさや、環境の違いによる考え方の相違を受け止める柔らかさを学ぶことだろう。
教育の世界にChatGPTが突きつけたのは、「評価」ができるような成果物はもうコンピュータで作れてしまう、ということだ。
そしてそのような「評価」を前提とした設問は、すでにビジネスの社会には存在せず、誰もみたことのない課題に、どんなものの力でも借りながら挑んでいくことが求められている。
そして、まさにその壁を、はるか1910年代に描いたのがカフカであった。本当に大切なことは、どのようにしてでも学べるものだ。初等・中等教育はそのための成功体験を人工的に体験できるシミュレーションの場として機能させて欲しいものだ。
これたぶん三回目の再読なんだけど、今回も今回もとっても新鮮な不思議さのまま、最後まで連れて行かれた。
ジョン・ディクスン・カーの『火刑法廷』
謎解きも複雑で、簡単には飲み込めない。
作者もそう思ってるんだろう、嘘だと思うならXページを見ろ、との注釈まで入っている。そして読んでも、納得するにはよくよく考えなければならず、時間がかかる。
カーの頭の中は一体どうなってるんだろう。
そしてラスト数ページの大仕掛けも、巻末の豊崎さんの解説を読んで、あっと気づいて、読み直して、寒気が走って、前回読んだ時も同じステップ踏んだな、と思い出す始末。
俺の頭の中もどうなってんだよ。
※ハヤカワの新訳版、表紙変わってますね。
G&Lギターの改造記第3回です。
今日は、ピックアップとブリッジ周りを。
G&LのASAT Classicにはオリジナル設計のMFDピックアップがついていて、ポールピースが各弦で調整できるようになっていました。
が、それゆえにテレキャスらしからぬナイーブなルックスになっていました。
今回の改造では、よりオリジナルに近い、FENDER社製 Pure Vintage '64 Telecaster Pickup Setをセレクトして、搭載しました。
お次はブリッジ。
テレキャスターの欠点として挙げられることが多い、3分割タイプのブリッジですが、逆に、それがテレキャスターらしいリジッドなサウンドを生み出していることもまた事実なわけで、今回各弦でオクターブ調整できる6分割タイプから、わざわざオリジナルに近い3分割タイプに戻しました。
信頼のGOTOH社製、BS-TC1 Chromeです。
なぜ GOTOHを選ぶかというと、もう一本のテレキャスターVanzandtのブリッジについていた芋ネジが長すぎて、弾くたびに右手の腹に引っかかって不快だったのです。
イライラに耐えかねて、自分でGOTOHのブリッジを買ってきて交換。スッキリ解決したため、今回もGOTOHさんを選びましたら。
そしたらなんと!G&Lはネックのジョイント位置がフェンダー系のテレキャスと少し違っていて、互換製品を使うと弦高調整との兼ね合いで、やっぱり芋ネジの頭が出てしまうのでした。
で、まあ芋ねじなんで探せばサイズはあるもので、Amazonでこれを見つけて、見事解決。
次回最終回は回路系です!
G&Lギターの改造記の第2回です。第1回はこちらから→『俺とG&L #1』
まずはペグ。
GOTOH ( ゴトー ) 社製のマグナムロックのペグ。
型番はSGS510Z-MG-A07-L6-Chrome
ポストに弦をくるくる何度も巻かなくても良いという優れものである。
裏面にはgotohを数字化した「510」の文字が。
弦交換は、作業としては楽になるが、弦のロックが甘いとチューニングが合わない。取説には書かれていないが、交換してくれた楽器屋の兄ちゃんが、コインで上のネジ締め込むと一発で合うよ、と教えてくれた。
お悩みの方、ぜひお試しを。
G&Lギターとの出会いは、Mr.Childrenの1997年のシングル『Everything (it's you)』だった。
この曲では、レコーディングもライブでも田原くんと桜井和寿が掛け合いでギターソロを弾いている。
桜井はこのMVで印象的なシルバーラメのテレキャスターを弾いているが、よく見かけるフェンダーのそれではないことにはすぐに気がついた。
桜井和寿のギターソロは、スムースな田原のソロを受けて、不器用ながらも熱くてドラマティックに燃え上がっていく。そして何よりギター自体が、その熱さを受け止め得るクールさを持っていた。
まだインターネット黎明期のこと、ググればわかる時代はまだきていなかったが、雑誌などですぐにそれがG&Lのギターであることは調べがついた。
G&Lというブランドは、桑田佳祐氏がソロ活動で、やはりテレキャスタータイプの 『ジョージ・フラートン・モデル』を使用していたことで認知していた。
ジョージ・フラートンという人が、楽器を弾けないラジオ技術者のレオ・フェンダーと共にフェンダー・ギターの立ち上げを行った人だとは、その時に知った。
レオがミュージックマンをアーニーボールに売却した後に立ち上げたのがG&Lと知って、やはり一度は弾いてみたいものだと思っていた。
そんなある日、営業をサボって渋谷をブラブラしていて、イケベ楽器で白いG&Lが吊るされているのを見つけた。
もう値段も忘れてしまったが、15〜20万くらいだったと思う。
衝動買いをするには高価なものだ。いったん落ち着こうと店を出たが、それが一目惚れであったことにはすぐに気がついた。
気がつくと店に戻り、スーツのまま試し弾きをさせてもらって、クレジットカードを差し出していた。
長いこと、それをメインギターにして弾いていたが、2006年に会社を早期退職した時、今度は第4期ARBの内藤幸也が弾いていたフェンダーのテレキャスターが気になって、よく似た仕様のVan Vandtを買った。
このVan Vandtのテレキャスは、ネックが薄くて指板のRがほとんどないタイプで、これが非常に弾きやすく、しばらくこればかりを使っていた。
そんなわけで、しばらくケースの中で眠っていたG&Lがすっかりゴキゲンナナメになっているのに気づくのが2021年。
3年半ほどお世話になった職場を辞めて少し時間ができたので、本格的にメンテナンスに乗り出した次第だ。
結局ほとんどのパーツを入れ替えることになった。
その記録をここに残しておこうと思う。
これが改造を終えた姿だ。
次回以降、入れ替えたパーツを紹介していこうと思う。